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PURExpress Disulfide Bond Enhancer

PURExpress Disulfide Bond Enhancerカタログ番号:E6820

カタログ番号

サイズ

濃度

価格(税別)

保存温度

E6820S 50 reactions ¥44,000 -20C

製品カテゴリ>グループ

  • タンパク質発現&精製>PURExpress (無細胞タンパク質合成システム)

備考

  • 備考:価格改定 (2023年4月1日)

特徴

説明:
PURExpress® Disulfide Bond Enhancer (PDBE)はジスルフィド結合を有するタンパク質を正しくフォールディングするための各種酵素とバッファーのカクテルであり、PURExpressによるin vitroタンパク質合成に添加する形で使用する。PURExpress反応にPDBEを加えるだけで、カクテル中の酵素が合成タンパク質中のシステイン残基のチオールの酸化反応を促進かつミスフォールディングを修正することで、正しいジスルフィド結合形成を促進する。結果、機能性タンパク質の合成収量が増加すると同時に、可溶性タンパク質の合成にも効果を発揮する。


付属試薬:

・PURExpress Disulfide Bond Enhancer 1
・PURExpress Disulfide Bond Enhancer 2

 

反応条件:
各添付試薬を1 µlずつPURExpress反応溶液に加え、37℃において2時間反応させる。

 

 

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Figure 1: PURExpress Disulfide Bond Enhancer (PDBE)による活性型vtPAの合成促進; 9個のジスルフィド結合を有する(内8個は不連続)プラスミノーゲンアクチベーター(vtPA)を合成した。

(A) vtPAテンプレートDNAを使用してPURExpress反応をおこなった。PDBEは説明書にしたがって添加した。37℃において2時間反応を行った後、5 µlを使用して活性測定を行った。活性測定はクロモジェニック基質の分解を405nmの吸収波長において測定した。

(B)反応後のサンプル2.5 µlをSDS-PAGEに供した。電気泳動後、ゲルをCBB染色した。vtPAを示すバンドは図中の赤矢印で示してある。

 


結果、PDBEの添加により活性型vtPAが得られることを確認した。BのPURExpressにおいてvtPAのバンドが確認されているにも関わらず、Aにおいて活性が見られなかったこと、一方PDBEを添加したものは同程度の合成量で活性がみられたことから、PDBEがない合成系においてはジスルフィド結合のフォールディングが正しく形成されていないことが示唆された。

 

 

 

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Figure 2: PURExpress Disulfide Bond EnhancerはPURExpress(E6800S)に最適化されているが、他社のS30細胞溶解液をベースにしたタンパク質合成システムにも応用が可能である。各社の推奨条件にしたがって、9個のジスルフィド結合を有する(内8個は不連続)プラスミノーゲンアクチベーター(vtPA)を合成した。なお、テンプレートDNAはそれぞれ同量を使用した。2時間の反応後、5 µlの反応溶液を使用してvtPA活性を測定した。結果、他社タンパク質合成システムにおいてもPDBEが効果的であることが示された。

 

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Figure 3: PURExpress Disulfide Bond Enhancerを用いて、Gaussia由来ルシフェラーゼ(GLuc)を合成した。GLucは5つのジスルフィド結合を有するが、PDBEの効果によって480nmの発光を有する活性型ルシフェラーゼの合成が可能であった。なお、37℃において2時間合成をおこない、反応溶液2.5 µlをGLucの基質と混濁し、4秒後の発光を測定した。

 


由来:
PURExpress Disulfide Bond Enhancerに含まれる各酵素はE. coliで個別に発現し精製されている。


アプリケーション:

PURExpressとの併用により、ジスルフィド結合を有するタンパク質を正しくフォールディングさせてin vitro合成を行う。

Reaction & Storage Conditions

37℃にて反応を行う。

保存溶液組成:
50 mM HEPES
100 mM KCl
1 mM EDTA
10% Glycerol


保存温度:
-20°C

メモ

PURExpress Disulfide Bond EnhancerはPURExpress Systems (NEB #E6800, E3313)用に最適化されている。しかしながら、バクテリアS30細胞溶解液をベースとした他社in vitroタンパク質合成システムにも応用が可能である(Fig. 2)。他社システムに応用する際には、PURExpressの使用方法やプロトコールなどを参考にして最適化を行うこと。

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