NEBuilder HiFi DNA Assembly Cloning Kit
カタログ番号 |
サイズ |
濃度 |
価格(税別) |
保存温度 |
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E5520S | 10 reactions | -80C |
製品カテゴリ>グループ
- DNA修飾酵素&クローニング>クローニングキット
備考
- 備考:キャンペーン(2023年12月5日から2024年2月2日まで) 価格改定 (2023年4月1日)
特徴
シームレスに DNA 断片を 1 ステップで繋ぎ合わすアッセンブリーシステム | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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NEBuilder HiFi DNA アッセンブリーは DNA 断片を 1 ステップ反応で簡単に繋ぎ合わすことができるシステムである。末端に 15 塩基の相同配列がある DNA 断片(主に PCR で調製)とマスターミックスを混合し、15 - 60 分間インキュベーションするだけの 1 ステップ反応で、PCR 産物とベクターをアッセンブルできる。さらにそのまま精製なく形質転換できるので、従来のクローニングよりも短時間かく高効率でクローニング・ポジティブクローンを取得できる。また複数の DNA 断片をアッセンブルしたり、1本鎖 DNA (主にオリゴ合成)もアッセンブルできる。 また従来の Gibson Assembly と比較してアッセンブル効率と正確性が向上していることに加え(詳細説明)、制限酵素で切断したベクターの内側にもアッセンブルできるため、シームレスなクローニングが可能である。 |
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特長: | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・わずか15-60分間でアッセンブル完了 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・末端形状を問わずアッセンブル(平滑、5'突出、3'突出) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・制限サイトに影響されず、好きな位置にシームレスにアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・1~6 断片の PCR 産物とベクターを高効率かつ正確にアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・1本鎖オリゴDNAとベクターをアッセンブル(sgRNA発現ベクターの作成など) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・部位特異的変異導入など、本製品で様々なアプリケーションに対応可能 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・ライセンスフリー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・コンピテントセル付属(NEB 5-alpha Competent E.coli、< 10 kb アッセンブリ) |
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・プライマー設計ツール公開(Nebuilder.neb.com) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
図 1 : NEBuilder アッセンブリーの原理 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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1) 末端に 15~30 bp の相同配列を持つ DNA 断片を使用する(図中、A と B) |
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2) 5' エキソヌクレアーゼが DNA 末端から 5' → 3' 方向に分解する | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
3) 40 ~ 80 bases の 3' 突出末端が産生される | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
4) 突出末端中の相同配列がアニーリングする(図中、茶色と水色) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
5) DNA ポリメラーゼがギャップを埋める | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
6) Taq DNA リガーゼがニックを埋める(この際、DNA 分子はライゲーションされない) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
7) ギャップやニックがない、完全な 2 本鎖 DNA が産生される | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
動画:NEBuilder の原理と特長 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
図 2 : NEBuilder アッセンブリーによる PCR クローニングのワークフロー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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動画:NEBuilder / Golden Gate のプライマーデザイン方法 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
図 3 : Gibson アッセンブリーよりも高効率で、複数断片もアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図 4 : 微量 DNA も高効率でアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図 5 : 他社製品よりも高効率でアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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図 6 : ベクター切断面に影響されず、シームレスにアッセンブル | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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NEBuilder/Gibson アッセンブリでは、基本的にベクターの切断面の 3' 末端に合わせて相同配列付きプライマーを設計する(図中、a、b、c、および Gene-specific Forward/Reverse PCR Primer)。しかしながら NEBuilder ではベクター切断面の内側(10 nt 以内)であれば、自由にプライマーを設計してよりシームレスなクローニングができる(図中、赤線内)。これは NEBuilder マスターミックスに含まれる DNA ポリメラーゼの校正機能と 5'→3' エキソヌクレアーゼにより可能となっており、従来の Gibson や他社製品ではできないアッセンブルである。 |
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図 7 : 1 本鎖オリゴ DNA もアッセンブル可能 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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動画:NEBuilder の ssDNA アッセンブリ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
図 8 : 部位特異的変異導入など、本製品で様々なアプリケーションに対応可能 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Gibson Assembly との違い: | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・酵素と反応バッファーの改良により、アッセンブル効率と正確性が向上 |
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・5'と3'ミスマッチを除去できるため、より自由度が高いアッセンブルが可能(図6参照) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・ssDNA のアッセンブルが可能 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・同じプライマーを使用できるため、切り替えが容易 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
・NEBuilder はライセンスフリー |
プロトコール
日本語マニュアル
* 本マニュアルはオリジナル英語マニュアル version 3.0 に基づいて作成されています。
製品のご使用にあたり、必ず最新の英語マニュアルをご確認ください。
キット内容
キット内容:
・NEBuilder High-Fidelity Master Mix
・NEB 5-alpha Competent E. coli (High Efficiency)
・SOC Outgrowth Medium
・NEBuilder Positive Control
・pUC19 Transformation Control Plasmid
保存温度:
-80℃*
*製品は-80℃で発送されますが、製品到着後は NEBuilder High-Fidelity Master Mix を-20℃で、コンピテントセルを-80℃で保存してください。
技術資料
・冊子:クローニング(DNA アッセンブリ & 合成生物学)
・Construction of an sgRNA-Cas9 expression vector
・Improved method for assembly of linear yeast expression
・Improved methods for site directed mutagenesis using NEBuilder HiFi DNA Assembly Master Mix
NEB TV Japan : 日本語字幕付き動画 | ||
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View alll original videos (English) |
メモ
1. 他社同等品とは相同配列の設計が異なる場合がある。相同配列の設計には NEBuilder(オンライン・プライマー設計ツール)の使用を推奨する。
2. インサート DNA の PCR には正確性と増幅性が高い Q5 DNA ポリメラーゼを推奨する。
3. アッセンブル産物を大腸菌に形質転換する場合、NEB のコンピテントセルを推奨する。または NEBuilder アッセンブリ―試薬とコンピテントセルとのセット(NEBuilder HiFi DNA Assembly Cloning Kit)も便利である。
4. 自作もしくは他社コンピテントセルも使用できるが、コロニー数が少なくなることがある。ポジティブコントロールで 50 - 100 個のコロニーが得られるよう、形質転換に使用するアッセンブル産物の量(通常 2 ul のところ、1 ul)と希釈率(通常原液のところ、1/2、1/4、1/8 希釈)を最適化するとよい。
関連製品
・NEBuilder HiFi DNA Assembly Bundle for Large Fragments:NEB 10-beta コンピテントセルが付属、> 10 kb のアッセンブルにお薦め
・NEBuilder HiFi DNA Assembly Master Mix:アッセンブリー試薬
・Q5 High-Fidelity DNA Polymerase:インサートの PCR 調製に最適な高正確性 DNA ポリメラーゼ