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NEBNext Enzymatic Methyl-seq Kit

NEBNext Enzymatic Methyl-seq Kitカタログ番号:E7120

カタログ番号

サイズ

濃度

価格

保存温度

E7120S 24 rxns ¥160,000 -20C/室温
E7120L 96 rxns ¥600,000 -20C/室温

製品カテゴリ>グループ

  • NEBNext次世代シーケンサー用ライブラリー調製試薬>Illumina用(DNA, ChIP, mRNA, Small RNA)

特徴

バイサルファイト法に代わる新規メチル化 DNA シーケンス

2020 年 3 月:キット付属品およびマニュアルを変更

説明

全ゲノムバイサルファイトシーケンス(WGBS)はメチル化 DNA 解析における一般的方法であるが、バイサルファイト変換の際に DNA 損傷が起こりやすく、断片化や DNA のロス、不均一な GC カバレッジなどを生じることが問題となっている。

 

NEB はこの問題を解決するため、酵素を使用したマイルドな条件下で非メチル化シトシンをウラシルに変換する EM-Seq 法を開発(図1)、DNA ダメージを低減することを可能とした(図2)。さらに NEBNext Ultra II DNA キットとの組み合わせにより、高収量かつ低バイアスなメチル化 DNA シーケンス用ライブラリー調製ができ、5-mC と 5-hmC の高感度検出を可能とする。また変換パターンはバイサルファイト変換と同じく非メチル化シトシンのウラシルへの変換であるため、シーケンス後の解析も WGBS と同じプログラム/ツールが使用できる。

 

特長

• メチル化シーケンスのためのライブラリー調製キット

• 酵素でマイルドに変換、DNA ダメージを低減

• WGBS と同じ変換パターンであるため、同じ解析プログラムが使用可能

• 10 ng DNA から高収量でライブラリー調製

• WGBS より高感度、均一な GC カバレッジ

• 変換酵素もモジュールとして購入可能 (#E7125S)

 

     
  図1、酵素で非メチル化シトシンをウラシルに変換、変換パターンは BS と同じ  
 

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EM-seq 法では 2 段階で変換を行う。


1) TET2 酵素が 5mC と 5hmC を酸化してそれぞれ 5caC と 5ghmC に変換する (図中、ca/g)。


2) APOBEC 酵素が非メチル化シトシンをウラシルに変換する。この時、5caC と 5ghmC は変換されず、非メチル化シトシンだけがウラシルに変換される。


変換した DNA を用いて、ウラシルが増幅できる Q5U DNA Polymerase で増幅すると、ウラシルがチミンに置き換わるため、シーケンスリードは非メチル化シトシン (ウラシル) がチミン、メチル化シトシン (5mC、5hmC) がシトシンとして検出される。この変換パターンはバイサルファイト法と同じであるため、EM-Seq と WGBS は同じプログラムを使用して解析できる。 


また EM-Seq の変換反応は 37℃ のマイルドなバッファー中で行うため、60-95 ℃ で化学的におこなうバイサルファイト法に比べて DNA のダメージが少なく、より微量な DNA 検体からの変換とライブラリー調製が可能となる。

 
     

 

     
  図2、EM-seq は WGBS よりも高収量でライブラリー調製  
 

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EM-seq 法と従来の WGBS 法を用いて、異なる量の DNA からメチル化 DNA 解析用ライブラリー調製を行ったところ、EM-seq は少ない PCR サイクル数で高収量のライブラリー調製ができることが示された。またこの結果から WGBS では調製中に DNA ロスが多いことが考えられる。サンプルはヒト NA 12878 ゲノム DNA(10、50、200 ng)、Covaris® S2 で 300 bp に断片化したものを用いた。WGBS は Zymo Research EZ DNA Methylation-Gold™ Kit と NEBNext Ultra II DNA kit を併用した。

 
     

 

     
  図3、EM-seq は 低いcoverage depthでWGBS よりも多くのCpGを検出  
 

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EM-seq 法とWGBS 法を用いて、異なる量のDNA からメチル化DNA 解析用ライブラリー調製を行った。サンプルはヒトNA12878 ゲノムDNA(10、50、200 ng)、Covaris® S2 で300 bp に断片化したものを用いた。WGBS はZymo Research EZ DNA Methylation-Gold™ Kit と NEBNext Ultra II DNA kit を併用した。イルミナ NovaSeq 6000(2 × 100 bp)でシーケンス、hg38 でアライメントした(bwa-meth 0.2.2)。

 

(上段)各 coverage depth における CpG 検出数。EM-Seq と WGBS で調製したライブラリーのシーケンスリード(3.24 億ペアエンドリード)について、検出された CpG をカウントした。トップ鎖とボトム鎖の CpG は個別にカウントした結果、coverage depth = 1 のときに EM-seq で 5,600 万、WGBS で4,300 万の CpG サイトが検出された。coverage depth ごとの CpG サイトのプロットから、EM-Seq は低い coverage depth において、WGBS よりも多くの CpG を検出できることが示された。

 

(下段)3.24 億ペアエンドリードについて、EM-seq と WGBS のminimum coverage ごとの CpG サイト数を解析した。1x minimum coverage において、異なる 3 つのインプット量すべてで、EM-seq は WGBS よりも 20% 以上多い CpG が検出された。2 つの方法で検出された CpG 検出数の差は、8x を閾値として、minimumcoverage を上げると大きくなった。

 
     

 

     
  図4、EM-seq は WGBS よりも均一な GC coverage を示す  
 

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EM-seq 法と WGBS 法を用いて、異なる量の DNA からメチル化 DNA 解析用ライブラリー調製を行い、ゲノムの各領域の GC 含量に対する coverage を解析した(Picard 2.17.2)。EM-Seq は広い GC 含量域で均一な coverage を示した。一方、WGBS は低 GC 含量領域の coverage が高く、高 GC 領域が低く示された。これはWGBS ライブラリーに一般的に見られる傾向である。

 

サンプルはヒト NA12878 ゲノム DNA(10、50、200 ng)、Covaris® S2 で 300 bp に断片化したものを用いた。WGBS は Zymo Research EZ DNA Methylation-Gold™ Kit と NEBNext Ultra II DNA kit を併用した。イルミナNovaSeq 6000(2 × 100 bp)でシーケンス、hg38 でアライメントした(bwa-meth 0.2.2)。

 
     

 

     
  図5、EM-seq は WGBS よりも大きなサイズのライブラリーを調製可能  
 

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EM-seq 法と WGBS 法を用いて調製したライブラリーをシーケンスしたところ、EM-seq のほうが大きいサイズのライブラリーを調製できることを示された(緑)。このことから EM-seq のほうが DNA ダメージが少ないことが示唆される。サンプルはヒト NA12878 ゲノム DNA(50 ng)、Covaris® S2 で 300 bp に断片化したものを用いた。WGBS は Zymo Research EZ DNA Methylation-Gold™ Kit と NEBNext Ultra II DNA kit を併用した。イルミナ MiSeq(2 × 76 bp)でシーケンス、Picard 2.18.14 でインサートサイズを求め、各インサートサイズのnormalized frequency をプロットした。

 
     

別途必要な試薬等

・DNA 断片化用機器(Covaris® S2 など) *NEBNext dsDNA Fragmentase は使用できません。

・Formamide (Sigma #F9037-100 ml) または 0.1 N NaOH

・80% エタノール など

キット内容

【ライブラリー調製試薬】 【変換試薬 *】
・NEBNext Ultra II End Prep Enzyme Mix ・TET2
・NEBNext Ultra II End Prep Reaction Buffer ・TET2 Reaction Buffer Supplement
・NEBNext Ultra II Ligation Master Mix ・Oxidation Enhancer

・NEBNext Ligation Enhancer

・Oxidation Supplement
・NEBNext Q5U Master Mix * ・Fe (II) Solution
・NEBNext Sample Purification Beads ・Stop Reagent
  ・APOBEC
【アダプターオリゴ*】 ・APOBEC Reaction Buffer
・NEBNext EM-seq Adaptor ・BSA
・EM-seq Index Primer 1-24 ・DTT ***
(E7120S、24 プレックス用ユニークインデックスペア **)  
・NEBNext 96 Unique Dual Index Primer Pairs Plate 【コントロール DNA】

(E7120L、96 プレックス用ユニークインデックスペア **)

・Control DNA CpG methylated pUC19
  ・Control DNA CpG unmethylated Lambda
   
* 別売あり(関連製品を参照)  
** インデックス配列は製品マニュアルの 18 ページ(S サイズ用)と 20 ページ(L サイズ用)に記載
*** 2020 年 3 月に新たに追加

技術資料

NEBNext 全製品紹介ページ

NEBNext FAQs

トラブルシューティング

NEBNext DNA ライブラリー調製 冊子

テクニカルノート(英語)

Feature Article:Enzymatic Methyl-seq: The Next Generation of Methylome Analysis(英語)

 

NEB TV Japan : 次世代シーケンス用ライブラリー調製 NEB TV Japan 一覧
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 NEBNext EM-Seq の原理

 

EM-Seq と PBAT 法:新規メチローム解析法とその応用

2020 年 分子生物学会のオンラインセミナーです。メチローム解析分野の第一人者である九州大学 三浦先生の発表も含まれています。

 

 

メモ

2020 年 3 月:キットの構成品およびプロトコールの一部を変更


【変更内容】

・構成品:DTTを新たに追加

・マニュアルの変更(最新:Version 5.0)


【マニュアル変更箇所】

・TET2 反応に DTT を追加(6ページ、13ページ)